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2014年7月24日 (木)

北アルプス全脊梁踏破(その2)

7月2日 前日の夕方は雨があがり、富山湾、朝日岳が見えていた。同室の男性と「梅雨明けしたでええ~」と喜んでいたが、深夜から強い雨音と雷鳴が! 

午前3時前に、、こら~あかんなあ。。北俣小屋~小川温泉へ下山か? 一日「沈殿」か? 沈殿したら長躯日本海に下山して、そのまま400km運転して帰宅せんとなああ。。と弱気に。

下山して翌日の北日本新聞みてビックリした。

Photo

午前3時起床。そ~と布団から抜け出し、たたんでから玄関で準備。食堂に置いてくれているお弁当が朝食である。デカイおにぎり2個、おかず少々。朝に目が覚めて3秒でカレーライスが食べれると、いつも言っているが。。。二個目のおにぎりをほおばったら、嘔気が! 嘔吐しそうになるが、なんとか持ちこたえる。

<原真氏の「快楽登山のすすめ」から>
世の中には競馬馬のような登山者もいて、一緒に山へ登れば、必ず競争意識をむき出してスピードをあげる。登山には「速く登って速く下ってくるのが安全」とい う原則はあるものの、速く登ること自体が登山の目的ではない。時間記録だけを求め始めると登山家は堕落する。自分のペースを発見し、快楽登山へもってゆくことがあくまでも大切。とはいえ、人はいろんな動機で山へ登るものだから、一律に論断することはできない。山に登るのに、案内書はなるべく読まないほうがよい。地図と磁石だけを頼りにして登るのが一番。案内書を読めば発見が減り、それだけロマンも失われる。山へ登ることの一番大切な楽しみは発見であり、自身で発見しようとする気持ちのなかにこそ、ロマンがあるのだから。本当なら地図も持たないのがよいのだが、それでは時間もかかるし実力の裏付けもいる。妥協して地図と磁石だけは持ってもよい。私としてはそんな気持ちだ。登山に熱中している中高年諸氏には、まず無計画登山をすすめたい私だが、それでも不安だ というのなら、せめて地図と磁石だけで山を歩くよう心がけてもらいたい。そうすれば登山の喜びも倍加して、満足度も増すこと請け合い。

山レコなど、過去の記録が検索すれば、一般登山道の情報はいくらでも出てくる。そんなん読んだら面白くないやろう。「山歩きしながら、ネットで見た景色を確認する。」なんて愚の骨頂。バリエーションルートならまだしも、夏の一般登山道だから、調べる必要はない。タダ、「水場」だけはしらべとかんと。

水を2リットル。前日小屋で買った、アンパン1、ワッフル1,持参したソイジョイ5、エナジージェル5が本日の食料と非常食である。

午前3時52分:雨はやんでいる。栂海新道を歩くことに決定。小屋を出発し、朝日岳まで昨日下ったところを登り返す。4時41分朝日岳のピークに到着。高曇りで朝焼けがちょろっと。ここの標高が2418m。海抜ゼロまで下降しなければならない。距離は27kmの長丁場。標高がさがると暑いだろうな。秋の方が、雪渓もなく条件はよいけど、日没が早い。

吹き上げのコルが5時08分。ここから黒岩平までの高層湿原がハイライトである。まったく人に会わなかった。独り占めしながら、どんどん歩く。高山植物が咲き乱れ、、こら~この世の楽園。ジブリのアニメのことはよく知らないが、こんなシーンあるんだろうなあ。今回はオリンパスペン(マイクロフォーサーズ)に広角の単焦点レンズ(LUMIX G 14mm/F2.5)でやってきた。ときどき写真をとりながら、歩いた。

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P7201677

遠くにサワガニ山、と思われる山並みが。あれよりず~~と向こうまで歩かないと海までは到達しない。

ダイトレ全山53kmを徹夜で17時間かけて歩いている練習をしているので、距離&時間への不安はない。

黒岩平6時35分着 ここからは、ちょっとした登りはあるが、延々と下る。サワガニ山を越えて、北俣の水場で、水を補給した後、9時30分に栂海山荘到着。

P7201692

9時40分に栂海山荘出発。ここからが踏ん張りどころである。道は整備されてはいるが、、、延々と 樹林帯を下るのである。昨日も後半は、ソイジョイも胃袋が受け付けず、エナジージェルしか喉を通らない。アンパン、ワッフルは栂海山荘までに食べ終わった。

1286mの白鳥山荘12時25分着。だんだん気温が高くなる。給水量は大きくなるが、それは織り込み済みで水の量は確保している。14時坂田峠着。もううんざりだ。比良とか台高の下りと同じ。樹林の中で景色はなし。ここからコースタイムで2時間20分。未明までの豪雨で、登山道はヌルヌルでよく滑る。ダブルストックがなかったら、、さらに困難であっただろう。それでも登りはサクサク登るのであるが、、、下りで腰痛再発。そしてヌルヌル。

ここまで単独行の女性二人とすれちがったけど、もう昼過ぎでだれも登ってこないだろうと、トボトボと歩いていたら、若い男性がやってきた。軽装、ザックも小さい、トレランシューズ。聞いてみると「トレイルランナーではありません」「日本海から上高地まで行きます」「小屋泊まりですか?」「いいえ」 御岳のトレイルラン大会のTシャツはきていましたが、、「トランスジャパンアルプスレース」の練習かもしれませんね。

2000年頃からマラソンをはじめたが、ランニングでは若い人たちと「同じ土俵」に立つという意識はない。ランニングはタイムだから、結果はあきらかである。そして草レースでは「年代別」もあるので、そして今では「1歳刻みランキング」もあるので、自分の位置を客観的に評価できる。

ところが「青春を山に賭けて」きたもんだから、ついつい自分も彼らと「同じ土俵」に立っている感じがして、なんだか悔しさが湧いてくるんだなあ。

トボトボと下山しながら、「賞味期限がきてしまった」。やっぱり次のステージ「交換レンズ、三脚を持ってのゆっくり山歩き」の時期がきたんだ。今日で「北アルプス全脊梁踏破」も完遂するから。さびしいな。

そ~ゆうたら、大学を卒業する時、シビア~な山登りをやめた時「祭りは終わった」とよく言っていたな。

それにしても、暑いし、なかなか到達しない。最後のエナジージェルを飲んでから時間がたち、低血糖症状が。冷や汗たらたら。かなり苦しい。今までのワンディ登山の場合、下山途中に営業小屋があり、ラーメンとかカップヌードルを食べるので、カロリー、塩分が補給されている。今回は、もちろん営業小屋などなし。塩&ブドウ糖補給タブレットも食べてはいるが。営業小屋のありがたみがわかる。ここを乗り切るには「意思」が必要。ガストンレビュファのの一文を思い出した。

-- 山々は、ひとつの別世界なのだ。地球の一部というよりも、並はずれた、独立した神秘の王国。この王国に踏み入るための唯一の武器は、意志と愛情なのである。--

やっと国道を走る車の音が聞こえてくる。高いところから日本海が見えたら感動するだろうな~。と下降して行ったが、植林帯の階段を下りると目の前が国道だった。16時40分低血糖でフラフラの下山がやっと終了した。

P7201698

海辺に行くと、なぜかランナーが一人。どこから来たかと尋ねられ、「朝日小屋から降りてきました」と言うと、ビックリしてくれて、写真を撮ってくれた。


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