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2013年9月

2013年9月23日 (月)

自由と可能性:面白い山登りは管理されない

4回北アルプスパノラマトレイルを速足で歩きながら、頭の中で、グルグルめぐっていたのはこの歌でした。


原真氏の「快楽登山のすすめ」からの引用です。”間違いだらけの登山”を斬る。自分本位に登れば登山は楽しい。孤独を楽しむ、これが快楽登山の精髄である。 商業主義や集団主義に陥った登山を初心に戻す。

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登る速度を自分の体力に最適なところへもってくるためには、単独行がいちばんよい。単独でなくてはならぬということはないが、同行者の数は少ないに越した ことはない。せいぜい3人、いくら多くても6人までであろう。それ以上の人数による集団登山では、なかなか快感を味わうことはできない。自分のペースを発 見しにくいからである。昨今は、中高年を中心にした観光バスを繰り出しての、「おきまりの山へ、おきまりのルートから登り、寿司詰めの小屋へ泊まる」と 言った手軽で依存型の集団 登山が、自然愛好家の眉をひそめさせる時代でもある。こういう時期には、山に登る楽しみの質を、もう一度原点から考えなおしてみることも必要ではないか。

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世の中には競馬馬のような登山者もいて、一緒に山へ登れば、必ず競争意識をむき出してスピードをあげる。登山には「速く登って速く下ってくるのが安全」とい う原則はあるものの、速く登ること自体が登山の目的ではない。時間記録だけを求め始めると登山家は堕落する。自分のペースを発見し、快楽登山へもってゆく ことがあくまでも大切。とはいえ、人はいろんな動機で山へ登るものだから、一律に論断することはできない。山に登るのに、案内書はなるべく読まないほうが よい。地図と磁石だけを頼りにして登るのが一番。案内書を読めば発見が減り、それだけロマンも失われる。山へ登ることの一番大切な楽しみは発見であり、自 身で発見しようとする気持ちのなかにこそ、ロマンがあるのだから。本当なら地図も持たないのがよいのだが、それでは時間もかかるし実力の裏付けもいる。妥 協して地図と磁石だけは持ってもよい。私としてはそんな気持ちだ。登山に熱中している中高年諸氏には、まず無計画登山をすすめたい私だが、それでも不安だ というのなら、せめて地図と磁石だけで山を歩くよう心がけてもらいたい。そうすれば登山の喜びも倍加して、満足度も増すこと請け合い。

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面白い山登りをやるための第1条件は、「自分本位」になることだろう。「他人本位」 の山登りではちっとも面白くないということは、まだ社会通念になっていない。日本人が、山に限らず一般に物事を楽しむ能力に欠けているのは、他人本位だか らである。封建時代の遺風が残っているお国柄といってよい。この遺風を打ち破らなければ、面白い登山はできない。

自分本位の人間とい うのは、自分の考えをもっている-少なくとも、もとうとしてい る-人間のことである。こういう人間は他人の考えを尊重する能力を持っているから、たがいに協力しあえる。一方、他人本位の人間というのは、自分の考えを もっていない-またはもとうとしない-人間のことである。この種の前時代に属する人間たちは、自分が考えをもたないのと同じに、他人も考えをもつべきでな いと思っている、こういう人間たちには、集団に対する従属や支配(おなじものである)の感情はあるが、個人としての自己表現の精神にとぼしい。彼らは、他 人の犠牲になるかたわら、自分でも他人を犠牲にして生きていこうとする。他人本位の人間は、山登りを楽しむ自己能力にとぼしいから、とにかく売名のための 登山や山の政治などをやりたがる。この場合の政治は代償行為のことだから、人民のためになる本当の意味での次元の高い政治ではない。一種の無原則人間とい う意味での政治的人間である。日本は、いままでは政治家不在の国だった。登山界は、その最も典型的な例である。自分本位の山登りをやるためには、まず他人 本位の人間を自分の周囲から排除しなければならない。少なくとも、他人本位の人間たちの犠牲にならないよう細心の注意が必要で、これには相当の知識と勇気 がいる。

2013年9月21日 (土)

登山家→ランナーへ

時間記録だけを求め始めると登山家は堕落する(原真)
時間記録を求めなくなるとランナーは凋落する(イカ)

仕事がら盆休みはありません。夏休み最大のイベントです。913日ゆっくり準備して、愛車イカスミ太郎で、富山県は立山駅前の民宿に。

 

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914日 大会が準備してくれたバスでスタートの折立登山口へ。太郎平までの登りは何回目だろうか。学生時代山岳部の夏合宿で、劔の真砂沢定着で、八峰・チンネでロッククライミング。その後富山に下山してここから再入山。黒部源流赤木沢、五郎沢、雲ノ平から高天原。その後黒部上の廊下を下降。婚約時代にKと赤木沢。小松病院山岳部の縦走で。単独縦走。そして一昨年、昨年の赤木沢へのアプローチで、今年のワンディ。8回目の登りです。

 

午前715分スタートの予定が10分遅れで725分スタート。事前に持ち物をチェックされます。今年のラン仲間とのワンディ登山は、劔早月尾根でしたが、小生のぎっくり腰にて変更。この折立から薬師岳日帰りになりました。小生は、テントキーパーでしたが、ペットボトル1本とPENTAXをぶら下げ、太郎平往復。登りは2時間を切りました。今回は、水2リットリに雨具、行動食、防寒具など、小屋泊まり登山の装備でしたが、、、、

 

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918分 太郎平到着 1時間53分でした。到着順位は6位でした。お天気はよし。これからが気温もあがり長いので、「カップヌードル」を食べました。この塩辛いスープが元気の元ですね。

 

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1100分 順調に高度をかせぎ薬師岳頂上。薬師岳山荘で昨日お風呂で話をしていた徳島のランナーを抜きました。30年ほど前にKと来た時は雨だったなあ。ここからが長いのは折り込みズミ。薬師岳のピークを超えてから、もう一人ランナーを抜いてしまいました。今回は登山靴です。一歩も走っておりません。早足で下っている時、一度前向きに転倒。膝を打って、手首を捻挫。。戦意喪失気味で、スゴ乗越小屋に向かって下降しました。

 

1256分 スゴ乗越小屋到着。昨年までは14時までにスゴ乗越小屋に到着したランナーは、五色が原小屋まで行くことが出来ました。ですがスゴ乗越小屋から五色までコースタイムは6時間10分もあるので、五色到着時間が遅くなるので、今年からはスゴ乗越小屋関門が13時になりました。スタートが10分遅れたので、1310分でした。小生は4位でした。関門ギリギリまでに8位までのランナーが到着。彼らは休息の後、スタートしていきました。小生は、最初からスゴ乗越小屋泊の予定でしたので、留まりビールです。北アルプス全脊梁踏破のために、薬師岳~五色が原間を歩くのが目的での参加です。各山小屋に大会役員が無線機を持って、通過ランナーをチェック、スイーパーと呼ばれる最終ランナーの後をフォローするボランティアがいてくれます。本日は立山登山マラニック女性の部三連覇をされている方でした。彼女は「登山靴」をはいていました。よ~わかってはりますね。その後続々と言っても10名ほどですが選手が到着します。山小屋前で、ビールを飲みながら和気あいあいとお話。みんな、トレランシューズにトレランウエアー。小生のみ登山ズボンに登山靴、「一歩たりとも走っておりません」と言ったらビックリしていました。

 

915日 午前6時スタート。スゴ乗越小屋泊組は、一の越から立山三山を縦走せずに、直接室堂山荘ゴールをめざします。昨日のタイム順でスタートなので小生がトップです。後のランナーに、ギックリ腰で一ヶ月練習できてないので、抜いてくださいね。と言って、スタート。これからアップダウンの連続です。

 

740分 越中沢岳 雨なので雨具を着ての歩きです。走れるところなんてほとんどありません。下りもソールの硬い登山靴が有利。つま先踵も岩に当たってもトレランシューズにように痛くありません。トップランナーだったらトレランシューズかもしれませんが、エエ年のおっさんはやっぱり「登山靴」ですね。「登山家」で参加したつもりが、順位表彰はないながらも、タイムを計測してくれて、順位が出るので装備は登山ですが気持ちが「ランナー」に変身してきました。なんとしてでも一位をキープするぞ! 

心臓バクバクしながら登ります。時々後を振り返りながら。どんどん2位が離れて行きます。アップダウンのあるところで、前にランナーが見えると、後続ランナーは闘志を燃やすので、見えないぐらい離さんとあかんなあ。。。もともと2位とは前日のタイムですでに小生が30分上回っているので、一位ゴールは間違いないとはおもうんだけどなあ。。。

 

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901分 五色が原山荘 もう気持ちは「ランナー」になっていました。雨の中山荘で休憩したいのですが、万が一後続ランナーが到着すると、俄然2位はハッスルするだろうから、山荘ではチェックを受けただけで、雨の中、カーブして自分の姿が後から見えない登山道で給水して行動食をほうばりました。そこからも、心臓バクバク、口から飛び出すまで登ります。ザラ峠を通過してガンガン登っているとザラ峠を下ってくる2位が。。さらにガンガン。もう「完全燃焼」です。登山においては、「余裕度」が「安全」なのですが、もう「余裕度ゼロ」。

 

1015分 獅子岳 雨は降ったりやんだりしております。予想より早く到着。ここからまだ長いなあ。。。けど「行くぜ!」。ヤスヒロドクターだったら「龍王岳待っていなさい」と書くんやろね。ヘトヘトになりながら、、もう後は見えません。これからまだまだあるなあ。 と思った瞬間に小屋が見え、、すぐそこが一の越山荘。昨日の五色組のスイーパーの方が、もうすぐですよ~と。雄山がガスで見え隠れするなか、一の越からのコンクリートの道を、ガンガン下ったのでありました。

 

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1145分 雨が強くなるなか11時間12分で室堂山荘に無事一位でゴールしました。昨年31kmの部の一位より1時間30分ほど早かったようです。
奥田教授ご夫妻と雷鳥荘にて、温泉&宴会なので、すぐに雷鳥荘に向かいました。

遊びに求めるもの「クリエイティブ」

時間記録だけを求め始めると登山家は堕落する(原真):時間記録を求めなくなるとランナーは凋落する(イカ)

フルマラソンは,自分の肉体と精神を切り離し,事前の準備状況と照らし合わせ,刻々と変化していく肉体を別の次元からコントロールしていく知的ゲームでもある.<イカのサブスリー達成記より>

このたび第四回北アルプスパノラマトレイルに参加します。本日は夏休みを取得しており、お昼に愛車イカスミ太郎にて出発。立山駅前の旅館に宿泊(大会指 定)。そこから専用バスで折立まで移動してスタート。ゴールの室堂で荷物を受けとり、立山登山後の奥田教祖様ご夫妻と「雷鳥荘」に宿泊・温泉と飲み会。翌 日、イカスミ太郎で帰阪です。

山登りは、現在の自分の実力(体力、技術、経験)を鑑みて、計画立案。下調べ(ネット検索をやりすぎると面白味半減)して実行。そしてその時の天候が大き な要素です。その計画立案過程と実際の山行時の状況判断、そして困難に立ち向かうその姿勢。撮影山行などでは「ねばり」。そこんところが「クリエイティ ブ」なのですが、今回のような、レールを引いてもらった「トレランレース」のような大会では、クリエイティブなところが欠落しております。実際に参加した こともないのに、そんなことゆうて。となるので今回は参加してみるわけです。

翻って、マラソンを考えると、マラソンのクリエイティブなところは「フルマラソンは,自分の肉体と精神を切り離し,事前の準備状況と照らし合わせ,刻々と 変化していく肉体を別の次元からコントロールしていく知的ゲームでもある.」そして「時間記録」を求めなければ面白くない。大会での順位、記録が必要で す。フルを走るんであれば、自分たちで長居公園を15周すればエエわけで、それやったらおもろないやろう。小生のランナーとしての賞味期限はもう終わりか けているので、熊野古道ランの続きと、四国お遍路ラン続きに移行していくでせう。歩きしかできなくなると、オールドレンズを装着したカメラでお散歩に。

遊び=「自己目的的活動の報酬」と言うことができるでせう。

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