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2013年6月30日 (日)

ダイトレ全山夜間縦走記

 ダイヤモントレール(通称ダイトレ)は屯鶴峯(どんずるぼう)から槙尾山までをむすぶ総延長45kmの自然歩道です。
  神戸市が六甲全山縦走大会という企画をしていることから「六甲全山縦走」は有名です。「ダイトレ全山縦走」をネットで検索しても、多くはヒットしません。 大阪府山岳連盟がチャレンジ登山大会としてこのダイトレで「二上山の途中から~紀見峠手前(天見駅ゴール)」でレースを開催しています。このような理由で、起点の屯鶴峯からではなく、二上山の途中から紀見峠(南海紀見峠駅)までをダイトレと呼んでいることが多いと考えています。

 

 今回、ダイトレ全山を通しで歩いてみて、六甲全山縦走に比べて(過去に2回経験あります)、ハードであることがわかりました。六甲全山縦走の距離は56kmでダイトレより長いのです。ですが、前半部はに菊水、鍋蓋、摩耶の山越えがありますが後半は走ることができます。途中に自販機、売店等が多数あり、荷物も少なくてすみます。六甲の方が全山縦走に要する時間はダイトレより短く、「歩き」で行く場合でも、早朝須磨浦公園を出発したら、宝塚の終電には間に合います。ところが、ダイトレ 全山の場合は、早朝に屯鶴峯を出発しても、槙尾山からのバスの最終が17時台なので、強いトレイルランナーしか通常の交通機関を利用できません。槙尾山の駐車場に車を前もってデポしておくか、タクシー利用になります。

 ダイトレの総延長は、通称45kmですが、今回ガーミンのGPSを用いて測定してみました。実際は二上山駅から起点の屯鶴峯までロードがあり、さらに終点の施福寺から槙尾山バス停ま参道の下りがあります。トータルでは 51.61kmで累積標高は3860mでした。小生は、故障のデパート・総合商社のため、走らずにすべて「歩き」で行く計画を たてました。

 ラン仲間と行く「日帰り夏山登山」も4年目を迎えました。今年の目指すピーク剱岳です。標高差2200mの日本一長大な尾根と言われている早月尾根は、「究極のワンディ登山」と言っても過言ではありません。当日は馬場島の駐車場で仮眠後、午前2時起床、3時出発を予定しており、ヘッドランプを点灯して登り始めます。総行動時間は12~13時間を予定しています。学生時代ワンゲル部では、朝から米を炊いて朝食を作っていたので午前2時起床 、4時出発。山岳部の合宿では、クライミングの取り付き点まで、歩いて行く必要があるので午前2時起床、3時出発でした。そう、山登りでは早起きは当たり前なのです。ダイトレ全山夜間縦走の予想した総行動時間は15時間で、累積標高も3000mと言われていたため、本番より肉体的にはハードだと考えていま した。

 今回「日帰り夏山登山」に参加する女性メンバー3人と、ミッキーさん、OSJ御岳ウルトラトレイル100kmにエントリーしているふっちゃんとで行く予定でしたが、狭山池夕焼けランの掲示板にインフォメーションすると、さらに4名の参加希望者がありました。
<メンバー紹介>
ミッキーさん:関西夢街道スーパーラン320km完走
ターさん:若い頃のベストタイムは2時間26分。現役サブスリー
ムーさん:中・高・大と陸上部 大阪マラソンで2時間47分
ふっちゃん:現役サブスリー トレランへ向かっていくか?
タカちゃん:サブスリーに王手をかけている 萩往還のために深夜歩行体験希望
そして早月ワンディの女性メンバーの3名:100kmが10時間30分のベストを持つテラちゃん、ともに3時間18分がベストのハイヂさん&Kです。

 オール歩きで企画していましたが、質の高いランナーの参加によって、日の出までは一緒に歩き、以後は自由にしていただくことにしました。Kと練習をかねて、事前にこのダイトレを2分割して、屯鶴峯~金剛山、金剛山~槙尾山まで歩いて下見をしておりました。

 体力に大きな差があると、集団での行動は難しい。高いレベルにあわせると、後ろが疲労しすぎるし、低いレベルにあわせると、退屈が生じます。

0時07分
最終電車で二上山駅に到着。ミッキーさんとターさんは、自宅から約20km走っての参加 。その時点で、すでにこのお二人「変な人」。ヘッドランプを点灯し、起点の屯鶴峯へロードを歩く。

 

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0時45分 屯鶴峯
記念写真を撮影し、大阪側へロードを下りダイトレ入り口へ。すぐに階段の急登から始まる。雨が降り出す。岩屋峠からエントリーするチャレンジ登山と違い、この二上山を越えるのが、後半足に来るだろなあ。。と考えながら黙々と登る。先頭を歩いているので、蜘蛛の巣を見つけては、ストックでかき分けるも、何度となく顔に付着する。

2時15分 竹ノ内峠
給水は1時間に2回。長い葛城山への登りが始まる。時々雨が落ちてくるが、予報では天候回復だったので心配はない。葛城山手前で、強烈な睡魔に襲われる。各メンバーもそうだったらしい。林間から夜景が、そしてオレンジ色に輝くモルゲンロート。

5時20分 葛城山
テラスで行動食(朝食)。曇天でご来光は見えず。水越峠への降り口から大阪側、奈良県側とも雲海が見え、写真タイム。この下りから、各人マイペースでとお願いして、女性グループが後ろになる。山に強いテラちゃんは、男性グループの方に参加。ハイヂさん&Kは走らずに、ダブルストックで水越峠に向かって下降。 水越峠を越え、通い慣れた金剛山の登りも着実に足を運ぶ。

 

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7時50分 金剛山鳥居 8時15分 伏見峠
葛城山、伏見峠とも自販機で飲み物は買えました。ここからの金剛山西尾根は、走れるところが多く、ここで前を行く男性グループと差ができたと考えられる。一歩も走らず 、けどゆっくりペースでもない歩き。突然、大学時代のワンゲルの同級生の「ちんどいねん和田」氏が反対方向から歩いてきた。お~~と言っているあいだに、 写真を2枚ほど撮影して、会話もなく立ち去っていった。

 


11時35分 紀見峠
やっとここまで来たか。足に疲労を感じるがこれから 岩湧山への登りが始まる。ダイトレがここまでだったら「ダイトレ全山縦走」はポピュラーになるだろうな。岩湧山への登りは、下見時の記憶はあまりなかった が、さすがに二上山からの行程で、足の疲労がピークに。もううんざりするほど登って稜線に達する

 

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14時00分 岩湧山
葛城山ではピークをスキップ。金剛山でもピークに寄っていないので、ダイトレ全山で唯一ピークらしい場所である。頂上でそれぞれ握手。昔の山屋はピークでは握手するんです。ここから滝畑までは楽に下降できるハズであったが。。こんなに長い滝畑へ下りは初めてやと口々に言いながら、茶店でキツネうどんを食べる話に花 が咲く。

15時10分 滝畑
茶店に入って大休止。ここのキツネうどんは「世界一美味しい」と言いながらダシを全部飲み干す。低血糖になり震えが出てきたのでコーラでブドウ糖を補給する。帰りの槙尾山からの最終バスの時間が17時28分。滝畑出発が15時35分。コースタイム通りの時間で歩けば、間に合わない。ポテ峠に着いた時点で、コースタイム通りあるけば間に合うまで挽回した。そこから下降して番屋峠を越えなければならない。起死回生のキツネうどんと、ダイトレ全山縦走の締めくくりで、3名全員気合いが入り、ガンガン登り出す。時間も遅くなり、もちろん他の登山者はなし。登山道 を回り込んだら足音が。先発組が折り返して来て遭遇。感動の出会いであった。ミッキーさんが、「途中であきらめたかと思ったけど、さすがやねえ」。お互い全員握手をして、先を急ぐ。施福寺への最後の急登。事前に下見しているので、ハイヂさんにこの登りが最後やでえ~。少し遅れ気味で間隔があいていたKを待ち、最後は3名そろって施福寺の終点のプレートへ。

16時45分 槙尾山施福寺
がっちり握手。女性二人は「ウルウル」。ダイトレ全山縦走の総行動時間はちょうど16時間でした。大きな達成感あり。お寺にお参り。無事到着のお礼を言いました。施福寺でもう少し、ゆっくり感動を味わいたかったのですが、バスの時間があるので参道を足早に降りていきました。

 

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17時00分 槙尾山バス停
さすがに疲労していても、コースタイムよりはずいぶん早く歩くことができました。時間があるので、着替え。そして売店の缶ビールでまず乾杯。

 

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施福寺でゴールしてから、ダイトレを折り返した猛者連中は滝畑からバスで河内長野に出て帰宅。彼らは、15時52分に施福寺に到着したとのことでした。

 


中百舌鳥の白木屋で3名で打ち上げ 。「ビールのうまさはかいた汗の量に比例する」。二上葛城金剛岩湧山系を歩いたハイカーは 、数百人、数千人かもしれませんが、まちがいなく、僕たちがいっちゃんおいしいビールを飲むんだと乾杯。大盛り上がりでした。「完全燃焼」の一日でした。

 

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